「マスター・レンキング」

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  • 公開日 2023年06月14日

『魔術特捜アルカナン』の敵組織〈超魔術秘密結社マギスノワール〉のボスにして創立者〈マスター・レンキング〉──中世より〈魔術犯罪〉に暗躍する謎の怪人物です。
異形の姿の下には一応〝人間〟を思わせるものがありますが、その正体や素性は一切不明。
はたして〈魔術実験の成功者〉なのか〈魔法生物〉なのか〈サイボーグ〉なのか……いずれにしても〝中世より渡り生きながらえてきた不老の怪人〟であり〝人知超越のバケモノ〟には間違いないようです。

見ての通りモチーフは〝中世貴族〟もしくは〝文豪〟です。
貴族は〈錬金術〉の背景とは切り離せませんし、一方で文字綴り屋という事はそのまま〝錬金術師〟にも通じます。
それを受けて、ボディデザインは言わずもがな〝背広〟です。
そして、グリングリン頭髪部は毛髪ではなく硬質ヘルメットになります(うまく質感を表現できなかったと猛省していますが)。
黒目がありますが、コレはこのキャラクターのコンセプトが〝生目タイプ怪人〟……つまり〈初期ショッカー怪人〉と同じ〝演者の生目が覗いているタイプ〟だからです。
とはいえ、初期イメージから考えていた案ながらも工程時には採用するか否か一考しましたね。ぶっちゃけ黒目が無い方がカッコよく締まっていたので。
ですが〈完全仮面型/完全異形〉は既に多々描きましたし、鉄板過ぎて新味が無い。
一方で〈素顔型〉は〈ファーメッツ帝国:幻装戦隊エルファンサー〉でやっている。
この〈生目タイプ〉も怪人文化を語るに外せない異形構築スタイルですから何処かで織り込みたかったのですが、では『どの作品』で自然体に織り込めるかと一考すれば『魔術特捜アルカナン』ぐらいしか思い当たらなかったのです。
それに〝中世から続く錬金術秘密結社〟ですから〝生身の人間〟の方がしっくり来る。
そんなワケで〝黒目タイプ〟へと踏み込みました。

普段はIT大企業〈ヴァーチャルフロントコーポレーション〉会長〝霧島煉一郎〟としての顔を持ちますが、はたして〝正体〟かは疑わしく偽装変身の可能性も高いです。
この〝霧島煉一郎〟の着想イメージですが、名字〝霧島〟は『ロボット刑事/ロボット刑事K』に登場した犯罪組織〈RRKK/バドー〉のボス〝霧島竜治/霧島ジョージ〟から。また〝普段は大企業社長で、裏の顔は悪ボス〟という設定は『超人機メタルダー』の敵組織〈ネロス帝国〉のボス〈帝王ゴッドネロス/桐原剛造〉のイメージです……が、後年の『特捜ロボ ジャンパーソン』に登場したライバル兼ボスキャラ〈ビルゴルディ/帯刀龍三郎〉も〝社長設定〟でしたね。
一方で企業名〈ヴァーチャルフロントコーポレーション〉ですが『ヴァーチャル』は『虚像:Virtual image』の意『フロント』は『隠れみの』という意で命名しています。
やはり〈犯罪組織系統〉だと〝表:企業社長/裏:ボス怪人〟というのがハマります。
殊に〝リアリティー世界観〟で固められる『メタルヒーロー』には(最近では『平成仮面ライダー』が継承していますね……まぁ『平成仮面ライダー』は『メタルヒーロー』の作風に『仮面ライダー』のコンセプトを落とした方向性ですから当然といえば当然ですか)。

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