「探偵と助手」
一度も犯人を捕まえたことがない新米刑事。
そんなある日とある大企業の社長が、真犯人であることを偶然知る。
しかしそれは全て偶然聞いた一言だけ。
証拠もなければ物証もなくまともに取り合って貰えない新米刑事。
公園で一人悩み明け暮れていると、突然後ろから声をかけられる。
声の主は長い黒髪をなびかせて、本を閉じながら言った。
「フーダニット、ハウダニット、ホワイダニット。真実を貫く三本の槍。そのどれも出鱈目で、どうして犯人だと思えるのかしらね」
なんと刑事は悩むあまり独り言で全て隣の少女に捜査情報を聞かれていた。
新米刑事は、少女の次の言葉に驚き目を見開く。
「その事件、私が解決してあげる。
報酬はいらないわ。謎を解くこと。それだけが私の愉悦だもの」
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