「今日の落書き(3時間)」
悪刀シリーズ 3頭目
その刀は切り伏せることを目的とせず、快眠活魚のような生きたまま動けなくすることを目的とした活かす為の刀であったらしい。
その刀の噂を聞いた彼女は思いついてしまった。
この刀で心臓を一突きすると永遠に朽ちることのない、活きた屍ができるのではないかと。
彼女はすぐさまその刀を手に入れてもともとの持ち主の胸を貫いた。
彼女の想像通りだった。
その屍はどれだけの時間を経ても朽ちることはおろか、先ほど眠りについたのではないかと思うほど、
張り艶のいい状態のままなのである。
彼女はそれからというものその刀で数多くの男の胸を貫いていった。
彼女の起こすたび重なる事件は彼女の美貌と彼女の常軌を逸した性癖と、悲しくも悪用された名刀が
あってのことだった。
彼女の性癖とは何かって?
これは彼女が私の父にその刀の矛先を向けた瞬間に言っていたことらしいが、
・・・。
イク瞬間の顔を永遠に見ていたいのだと。
・・・。
父は母に助けられ無事だったんだが。
そのこともあって物というものは使う人にとって良くも悪くもなるのだと幼い頃に耳にタコができるくらい
言い聞かされたよ。
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