第５回『 NOVEL DAYS 課題文学賞』 
 結果発表!! 

 

◆優秀賞  （賞金1万円）

かわいい私の娘
青井優空

 

選評

第５回課題文学賞にもたくさんの方にご応募いただき、ありがとうございました。今回の課題は「登場人物と一緒に照れ笑いしちゃう話」。「照れ」に至る物語の流れと登場人物の心情の表現、さらには読者にも一緒に照れ笑いしてもらうための共感性と、さまざまな要素が要求される課題でした。投稿作品を拝読しながら、こんなに共感させていただいたのは初めてです！

そのなかで今回は、「かわいい私の娘」を大賞に選出いたしました。深夜のリビングの静けさ、響くテレビの音、母と娘の姿。それらがありありと浮かび上がる文章力の高さに加え、独自性がありつつも共感しやすい「照れ笑い」の状況作りが素晴らしかったです。ふいに緊張が解けてほころぶ空気に、照れて笑っちゃうこと必至。青井優空さん、おめでとうございます！

すでに第６回の募集も開始いたしました。どんな「友達」の物語を拝読できるのかワクワクしながら、皆さまのご投稿をお待ちしております。

 

 

★佳作

心の街 しおむすび

ちょっと恥ずかしいところを見られた時って、優しくされるほど照れちゃいますよね……。やさしい思い出を一本のやさしい物語に落とし込むのがとてもお上手で、気持よく引きこまれました！

 

 

僕たちの物語に「」はいらない。　出 万璃玲

言葉を（文章上は）一言も発していないのに、彼の彼女への眼差しや２人の仕草の描写が、饒舌に互いへの想いを伝えています。だからこそ、読者が彼らの表情を想像できる。きっと私も、同じ表情になっていたのでしょう。

 

16+1 阿地谷 渡

きっと１年で一番照れちゃう日だよなあと思いながら、いつかの自分に出会ったような感覚に陥りました。ちょっと斜に構えちゃって……みたいな年齢特有の姿を描写しつつもこの結末に繋げてくださったことが、なんだか嬉しいです。

　

 

以上となります。
たくさんのご投稿、ありがとうございました！